hagisonのブログ

2000年頃、統合失調症を発症。現在、妻と娘2人と生活中。

歎異抄

 

歎異抄 (講談社学術文庫)

歎異抄 (講談社学術文庫)

 

 

善人なおもて往生をとぐ、言わんや悪人をや

これは、親鸞が弟子の唯円に語ったとされる「歎異抄」の中の有名な一節です。

悪人すら極楽浄土に行けるなら、善人は、なおさら必ず極楽浄土に行ける

これなら理解できるのですが

善人すら極楽浄土へ行けるのだから、まして悪人なら必ず極楽浄土にいける。

これは、それまでの仏教の考えとは大きく変わった、かなり革新的な思想です。

鍛錬に鍛錬を重ね修行を積み、良い行いし、良い思考を持って、段々、仏に近づき、「自力」で極楽浄土へ往生する。こんな考えが当時の普通でしたが、それでは、「自力」では多額のお布施を出来ない普通の人やただ、毎日を食うために盲信的に生きている人は救われないではないか。

それは、おかしいと考えたのが、法然親鸞浄土教の人たちです。

極楽浄土の宿主である阿弥陀如来は公平です。極楽浄土に生まれたいと至心に思った人やないし十回でも、阿弥陀如来の名号を唱えたものは、必ず極楽浄土に往生させると誓ってます。

「自力」でなんとかできる、いわば出来の良い人を救うためではなく、何も出来ない「他力」にすがるしかない、普通の人いや悪人がすがる教え、それが浄土真宗、親鸞の教えではないでしょうか。

自分はこの教えで、少し救われました。